ゴジラ映画全22作
7. ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘
EBIRAH,THE HORROR OF DEEP
(GODZILLA VS THE SEA MONSTER)
1966年12月17日封切 上映時間1時間27分
カラー・東宝スコープ 動員/421万人
<スタッフ>
製作/田中友幸 監督/福田純 脚本/関沢新一 撮影/山田一夫 美術/北猛夫 録音/吉沢昭一 照明/隠田紀一 音楽/佐藤勝
[特殊技術]特技監督/円谷英二 監督補/有川貞昌 撮影/富岡素敬、真野田陽一光学撮影/徳政義行 美術/井上泰幸 照明/岸田九一郎 合成/向山宏 操演/中代文雄 監督助手/中野昭慶
<出演者>
吉村/宝田明 良太/渡辺徹 彌太/伊吹徹 市野/当銀長太郎 仁田/砂塚寿夫 ダヨ/水野久美 基地司令官/田崎潤 竜尉隊長/平田昭彦 白衣の男1/伊藤久哉 白衣の男2/岡部正 船長/天本英世 小美人/ペア・パンビ
●ゴジラ、孤島へ
 本来は、『ロビンソン・クルーソー作戦キングコング対エビラ』として企画された作品である。東宝は、『キングコング対ゴジラ』から5年契約でキングコングを借り受け、その期限が切れる前にもう1本、キングコングものを製作しょうとしたのだが、提携していたアメリカの映画会社が内容に不満をもらしたため、ゴジラを代役にたて、キングコングものは翌年の『キングコングの逆襲』に繰り越された。
 そのため、この作品のゴジラは美女に興味を示すなど、きわめてキングコング的。おまけに、加山雄三のモノマネまでしてみせる。
 まるで青春映画のような、明るく軽快な作品だが、この映画も前作同様、人間が主役で、怪獣は脇に追いやられている感がある。”赤い竹”の人間が、ゴジラのことを革命的怪物といったり、主人公4人組の会話がマンガチックだったりするあたり、非常に楽しい作品だが、この映画からゴジラが南海の島に引きこもり、都市破壊から遠ざかってしまったのは残念である。
 また、この年からテレビで『ウルトラQ』『ウルトラマン』がはじまり、第一次怪獣ブームがわき起こっている。