ゴジラ映画全22作
1. ゴジラ
GODZILLA THE KING OF MONSTERS
1954年11月3日封切 上映時間/1時間37分
白黒・スタンタード 動員/961万人
<スタッフ>
製作/田中友幸 監督/本多猪四郎 原作/青山滋 脚本/村田武雄、本多猪四郎 撮影/玉井正夫 美術監督/北猛夫 音楽/伊福部昭
〔特殊技術]特殊技術/円谷英二 合成/向山宏 美術/渡辺明 照明/岸田九一郎
<スタッフ>
製作/田中友幸 監督/本多猪四郎 原作/青山滋脚本/村田武雄、本多猪四郎 撮影/玉井正夫 美術監督/北猛夫 音楽/伊福部昭
〔特殊技術]特殊技術/円谷英二 合成/向山宏 美術/渡辺明 照明/岸田九一郎
●記念すべきシリーズ第一作
 日本の本格的SF映画の第1号であり、怪獣映画の原点である。
 1954年は、マーシャル諸島ビキニ環礁におけるアメリカの水爆実験により、静岡県のマグロ漁船乗組員が被災するという、第五福竜丸事件が起こり、原水爆禁止運動が急速な高まりを見せはじめた年である。
 そういった状況の中で、東宝のプロデューサー田中友幸が企画したのが、『海底二万里から来た大怪獣』というタイトルの作品だった。ビキニ環礁近くの海底で眠っていた恐竜が、核実験の影響で蘇り、異常発達して日本にやってきたらどうなるか。 この企画は、ジャイアントの頭文字をとって『G作品』と呼ばれるようになり、極秘裏に進行することになった。田中友幸は、探偵作家・香山滋に原作を、また、当時、大ダコものを考えていた、特殊技術担当の円谷英二に特撮を依頼。さらに監督・本多猪四郎を得て、正式タイトルも『ゴジラ』と決定する。
 こうして完成を見た第1作『ゴジラ』は、まぎれもない反核映画となった。と同時に、ゴジラによってガレキの山と化した東京は、観客に、戦争の記憶を思い出させるのに十分だったろう。